「お待たせしました。今日の血液検査は問題ないので、予定通りでいいかなと」
診察室に入るなり、K医師からそう告げられた。
「はい」
こちらも、特に体調の問題はないので、血液検査で引っかかることはないだろうと予想していた。筋トレもここ2日は控えているので、CK(クレアチンキナーゼ:筋肉や脳に存在する酵素で、損傷すると血液中に漏れ出す)の値が極端に上がって、4カ月前のように抗がん剤が中止になることもないと思っていた。
今日は無事、抗がん剤が打てる。
K医師が今後の日程を確認する。
「で、来週がCT検査になりますね」
そうだ。CT検査が翌週に予定されており、その次の来院時に「審判」が下される。ステージ4b患者にとって、いつ「終了」を告げられるか分からない。だから、私は「サドンデスの延長戦」と呼んでいる。
「CT検査の紙はもうお渡ししていましたね」
「はい。もらっています」
「じゃあ、それでいきましょう。今日はオプジーボだけですね」
「お願いします」
そう言って立ち上がり、礼をして診察室を出た。
通院治療センターに向かいながら、ぼんやりと今後のスケジュールについて考えていた。