再発の行方(4)

文:金田 信一郎

編集者と会食した翌朝、宿泊しているホテルを出て、隣にそびえるがんセンターに向かった。中庭を通り抜けて、病院裏の出入り口から建物に入る。

検査予定は1つだが、これまで受けたことのないものだ。

EUS-FNA(超音波内視鏡下穿刺吸引法)検査。内視鏡を胃まで到達させて、胃壁に針を刺して組織を採取する。その場所は、15㍉ほどの腫瘍となって盛り上がっている部分だ。その外側にはリンパ節腫瘍がある。針をその腫瘍まで到達させて組織を取り出す。その後、組織を顕微鏡などで観察して、「良性」か「悪性」か詳しく調べる。

内視鏡センターの受付を済ませると、待合室のイスに座る。4カ月に1回のペースで受けている内視鏡検査と同じ手順である。

有料記事(月500円で全記事閲読可)

会員登録・ログインして定期購読を開始する

Page Top Photo by
http://www.flickr.com/photos/armyengineersnorfolk/4703000338/ by norfolkdistrict (modified by あやえも研究所)
is licensed under a Creative Commons license:
http://creativecommons.org/licenses/by/2.0/deed.en